明けましておめでとうございます。

 

阪神大震災からまもなく6年が経過しようとしております。昨年9月には東海豪雨によりこの地域でも大きな被害が発生しました。日頃は誰もが天災が襲うとは夢にも思わず、災害対策など全く用意していないのが現実です。

しかし天災は忘れたころにやってくるという諺もありますから、新年早々ではありますが気を引き締める意味を込めて今回は事業所の危機管理についてとりあげてみたいと思います。 

事業所の危機管理といっても、それほど高度なことができるわけではありません。危機管理の主要な部分は、国や自治体、あるいは電力・ガス・通信等の公益企業が担わざるを得ないし、災害対策は、経済力によっておのずから異なってきます。何時やってくるか判らない災害に、どこまで経済力を振り向けるかは難しい問題です。

しかし、同じ経済力を投下しながら、災害対策の進んでいる事業所もあれば、そうでない事業所もあります。それは日頃の心がけが大きく左右するのではないでしょうか。

 次に示すようなことなら日頃の心がけで実行できますし、最低限この程度は事務所の防災管理として共通の必要事項ではないでしょうか。

  1. 常時着席する椅子の周りに到壊する危険物はないか、頭上からの落下物はないか。書庫、保管書類は、完全に固定されているか。書庫や本棚の上に重ね置きしている部分は、落下し、机、コンピュータ、椅子を直撃し破壊するし、人がいると頭部を直撃します。
  2. 顧客の保管書類は、日頃から返却を早くし、重要なものはコピーで預かるように心がけること。
  3. コンピュータデータのバックアップ処理のありかたも徹底して検討しておくこと。コンピュータデータは、バックアップ処理が重要です。バックアップデータは毎日の持ち帰りが理想ですが、実行することは難しいと思います。少なくともMO等ハードディスク以外に保存しましょう。
  4. 火災による焼失、建物の崩壊による破砕焼失は当然考慮しておくこと。分散管理を心がけましょう。
  5. 顧客、代表者、担当者の自宅住所、電話番号、Eメールアドレス等の資料も、自宅と事務所に併存させることが望まれます。

所長のつぶやき
…… 新年に思うこと

人生50年と考えればもうロスタイムにはいっています。しかしながら今や80年が現実的になっていますので50代は働き盛りの年代といえます。 大学時代の友人達のうち一流企業に勤めている連中とてそろそろ定年後のことを気にしつつ、あるいはリストラにおびえながらもがむしゃらにがんばっている者が少なくありません。

ひょんなキッカケから税理士をめざしいわゆる自由業の仲間入りを果たしたわけですが、30代までは普通のサラリーマンと変わらず、というよりはむしろ公務員に近く(大事務所の勤務税理士でしたので)、朝はのんびりと娘を幼稚園に送り出し、夕方は当然にして家で食事をするというパターンが大半でした。

その後、平成元年の独立開業を境にして一変し、税理士会の会務が役を重ねるたびに忙しくなり、仕事と会務があいまって二重奏をかなで、帰宅が連日11〜12時というあり様です。 しかしながら、ありがたいことにストレスもたまらず、いつもニコニコと人に接することができ不思議といえばまさにそのとおりです。

これはきっと宮仕えではなく、自由業の特権のようです。

税理士という職業柄、地道な部分や神経を使う側面は否定できないものの、毎年の税制改正につきあい、社会経済の多様な変化に一早く対応するのが自然体にできるようになり、しかも定年の心配もなく生涯現役を貫くことが可能という恵まれた環境に今更ながら感謝しております。

21世紀がいよいよスタートします。 20世紀の100年の変化には目を見張るものがありますが、これからの100年間の変化も想像を絶するものがあります。 もっとも地球環境や社会システムがその変化を受け止めてくれるだけの能力や許容量をもっていることが大前提になりますが。

電子メールといったように頭に電子がつく電子○○という社会が新世紀のキーワードになることは間違いありません。 しかしながらパソコン、インターネットを使いこなす以上にデジタルではつかみきれないアナログなぬくもりを感じる人間関係を一層大切にしていきたいと思います。

ずーっとずーっと長生きして世相の変化を見つめていきたい、逆にいつ倒れても悔いのない自分の能力を出しきった仕事に全力投球してみたい、色んな分野でその人の存在感を発揮しているいわば人生の達人達に教えを乞いたい等々、新年にふさわしく前向きな欲張りな思いがいっぱいわいてきております。

 

<本年の目標>

  • しなやかにそしてしたたかに
  • 一歩前に出る勇気と一歩控える謙虚さを
  • 強制ではなく共生

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

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