橋本博孔税務会計事務所

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平成15年2月1日


トピックス 〜平成15年度税制改正速報II〜

前回とりあげた平成15年度の税制改正大綱の補足ならびに追加をさせていただきます。改正項目のうち重要・注目点は3月号以降でもう少し詳細な説明をさせていただきます。
事前に御質問等をいただければ幸いです。

法人税関連

○同族会社の留保金課税について、自己資本(役員借入金を含む)比率が50%以下の中小法人については、留保金課税を適用しない措置を講ずる。

適用年度‥‥平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に開始する事業年度

○中小企業について、即時償却の対象となる小額減価償却資産の取得価額を30万円未満(現行10万円未満)に引き上げる。

平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に取得した減価償却資産が適用になります。

相続税・贈与税関連

○相続税・贈与税の税率構造の改正
相続税について、最高税率50%(現行70%)に引き下げるとともに、税率の刻み数を6段階に(現行9段階)に簡素化簡素化する。

贈与税についても同様です。 (但し税率区分は相続税と異なります。)

※上記の改正は、平成15年1月1日以後の相続又は贈与に遡って適用されます。

○新設される相続時精算課税制度(仮称)は、贈与財産の種類・金額・贈与回数には、制限がありません。 又、贈与税額は、贈与税の基礎控除110万円を控除せず、贈与財産の価額の合計額から、複数年にわたり利用できる基礎控除枠2500万円を控除した後の金額に一律20%の税率を乗じて予納することになります。 この結果、将来の相続開始時点において過不足額の精算が行われます。

金融・証券税制関連

○上場株式等の配当及び公募株式投資信託の収益分配並びに上場株式等の譲渡益について、20%(所得税15%、個人住民税5%)の源泉徴収で納税が完了する仕組みを(申告不要)を導入する。

※特例適用時期
 上場株式等の譲渡益
平成15年1月1日から平成19年12月31日までは、保有期間の長短にかかわらず、10%(所得税7%、個人住民税3%)の優遇税率を適用する。

 上場株式等の配当等
平成15年4月1日から平成20年3月31日までの間に支払を受ける配当等については、上記と同様の優遇税率を適用する。

 投資信託の収益の分配金
平成16年1月1日から平成20年3月31日までの間に支払を受ける収益の分配金については、上記と同様の優遇税率を適用する。

消費税関連

○ 中小企業に対する特例措置(@事業者免税点制度の適用上限の引き下げ(3000万円から1000万円へ)、A簡易課税制度の適用上限の引き下げ(2億円から5000万円へ))は、平成16年4月1日以後開始事業年度から適用になります。

○ 但し、この改正点は2年前の基準期間で判定されるため、実務上は、平成14年4月1日以後に開始する事業年度からスタートします。ご注意ください。  

その他

○相続税の2割加算制度について、加算の対象となるものに被相続人の養子となった被相続人の孫を追加する(代襲相続人は除く)。

○生命保険契約に関する権利の価格は、経過措置を構じたうえ廃止し、原則として個々の契約に係る解約返戻金の価格とする。




所長のつぶやき・・・・・・

新しい年もあっという間に1ヶ月が過ぎました。 月日の経過が年々早くなっていると感じるのは年をとった証拠と巷間いわれております。要は、変化の乏しいルーチンワークをこなしているだけだと問題意識が退化して気がつくと「こんなに時間が過ぎていた」という感覚に見舞われる、ということのようです。

逆にいうと嫌で嫌でしょうがない時、あるいは大きな心配事に直面しているときの時間の経過の何と遅いこと! (小生の経験では、脛に傷を持つ会社<!?>の調査の立会いで、早く調査が終わらないかと何度となく時計を見ているときの時間の経過はどうしてあんなにゆっくりなんでしょうか。)

こんなときはどんなに時間がたっぷりあっても充実しているとはいえません。 これに引き換え、趣味や大切な人との会合を約束している場合には待ち遠しくて、それこそ「もういくつ寝るとお正月‥‥」という状態です。 こちらの方は ワクワク・ドキドキ ですから、本当の意味で充実した人生になります。

翻って考えてみると、忙しい忙しいとぼやいているうちは本当にやりたいこと、新規分野への挑戦、未知との遭遇を避けているのと同義語なのかもしれません。 異論もあるでしょうが、一面の真理であることは間違いなく、゛時間″はハサミ以上に使いようというところが結論でしょうか。

これから2月・3月と確定申告の最繁忙期に突入しますが、単に忙しく時間を過ごすのではなく、昨年とは違った時間配分や新体験にチャレンジして、あっという間ではなく、長〜く感じられるよう工夫してみたいと思います。 成果があがりましたら4月号あたりで報告をさせていただきます(できるといいですが)。

(所長 橋本)

          

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