橋本博孔税務会計事務所

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平成15年10月1日


トピックス 〜宅地評価パートU〜

前回は、路線価方式における宅地評価の計算方法を学習しましたが、今回はもう一つの評価方法である倍率方式の基礎を学習したいと思います。


(1)倍率方式とは


 前回学習した路線価方式(各道路に付された価格を基にして評価する方法)によって評価する土地以外の土地を評価する方法で、固定資産税評価額に国税局長が一定の地域ごとにその地域の実情に即するように定める倍率(地域、地目によって相当の開きがあります。)を乗じて計算した金額によって評価する方式(評価通達21)です。(具体的な倍率は当事務所までお尋ね下さい。)

固定資産税評価額とは、地方税法上の各種の特例により減額された固定資産税の課税標準額ではなく、地方税法の規定により土地課税台帳等に登録されている価格をいいます。その価格は市(区)役所又は町村役場でお尋ね下さい。

 計 算 例
固定資産税評価額 1000万円
評価倍率 1.1倍
評価額(相続税評価額) 1000万円 × 1.1倍 = 1100万円



(2)土地台帳と実際の面積が異なる場合


 土地の評価を行う場合の土地の面積は、課税時期における実際の面積によることとされています。(評価通達8) しかし、固定資産税評価額は、実際の地積が土地登記簿上と異なる場合であっても、すべて土地登記簿上の地積を基にして算定することになっていますから、実際の地積と土地登記簿上の地積が異なる場合には、実際の地積に対応する仮の固定資産税評価額を求め、これに倍率を乗じて相続税評価額を計算することになります。

 計 算 例
固定資産税評価額 1000万円
土地課税台帳上の地積 200u
実際の地積 240u
評価倍率 1.1倍
<仮の固定資産税評価額>
   1000万円 × (240u÷200u)=1200万円
(固定資産税評価額) (実際の地積に対する補正)

<評価額>
   1200万円  ×  1.1倍 = 1320万円
(仮の固定資産税評価額) (評価倍率)





所長のつぶやき・・・・・・


さわやかな晴天が続いております。「暑さ寒さも彼岸まで」とはまさに名言です。先月号で“残暑お見舞い申し上げます”という言葉が使えてほっとしてますと言っていた直後に過去何十年と経験したことのないような猛烈な残暑が続き、気候に左右されやすい業種業態の皆さんはさぞかし大変だったことでしょう。それも秋分の日を過ぎてからは台風通過とともに文字通り、朝晩はめっきり涼しくなり、あちこちから虫の声が急に元気に鳴き出し、秋本番を実感している今日この頃です。


とはいえ、先月の9月という月は何かと話題の多い月でした。まずはなんといっても、18年ぶりの阪神タイガースのぶっちぎりの優勝でした。かなり早い段階で独走態勢ができあがっており、Xデーは時間の問題でした。それでも万年最下位が定位置みたいな状況でしたから、阪神ファンにとっては長い道のりの末にようやくたどりついたまさに「苦節十年」がぴったりの、足先から頭のてっぺんへと突き抜けていくようなエクスタシーに近い喜びを味わったことでしょう。全国でどれだけのにわか阪神ファンが増えたかわかりません(かくいう小生もその一人ですが)。


阪神優勝直後のマスコミ論調のうち“勝った、勝った”というスポーツ紙の記事よりは朝日や日経に掲載された読みごたえのある解説記事が大変参考になるとともに興味が持てました。曰く、星野監督と日産自動車のゴーン社長との対比や、監督に就任した直後からの球団経営陣やフロントとのかけ引き、選手層の徹底したリストラ、戦略的補強、あるいは日々の試合をめぐる選手の掌握等々、やはり、この勝利は運でもまぐれでもなく、監督就任以来この数年間の血のにじむ努力とともに監督と選手が一体となった総合的努力の賜物であり、その結果であったことがよくわかります。大げさにいえば“ローマは一日にしてならず”ということです。従って、阪神が線香花火ではなく今後当分はペナントレースの先頭を走っていくように思われてなりません。勿論、巨人の奮起を期待していますし、その方がプロ野球人気をますます高めることになるでしょう。


 それからもう一つ、大きく話題になっているのが、自民党の総裁選をめぐる虚々実々の動きでした。政治の世界では「一寸先は闇」と云われているように、どんな時代でも先を見通すことは至難ですが、新聞報道等で見ているだけでもまさに“ドラマ”そのものですが、政界の裏面では様々な魑魅魍魎が国民のあづかり知らぬところで活躍?!したであろう事は想像に難くありません。


それにしても小泉総裁は政策能力は左程とは思えませんが、第一級のパフォーマンスの持ち主であることに感心させられました。自民党内最大派閥の橋本派を機能不全に追い込み“抵抗勢力”を最大限活用して、“我こそ構造改革の旗手”としてイメージ選挙を主導しました。その後の役員人事でも、抜群の選挙向けパフォーマンスを演じました。40代の安倍幹事長の抜擢、石原ファミリーの長男を国土交通大臣へ横すべりさせる手法は往年の「人事の佐藤(栄作)」もマッ青といったところです。


 いよいよ総選挙も必至の状況です。イメージやパフォーマンスに惑わされることなく、日本国再建の実質を伴った「政権選択選挙」になってほしいと願うばかりです。

(所長 橋本)   

  

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