橋本博孔税務会計事務所

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平成17年12月1日



 トピックス 〜税務調査〜


 事業を行っている方なら税務調査を経験したことが一度や二度はあると思います。まだ、税務調査を経験されていない方もいつかは税務調査の日が来ると思います。税務調査が好きな方はまずいないと思いますが、事業を行っている以上、避けて通れません。覚悟しておきましょう。


 今回は税務調査について取り上げてみました。



現金商売の調査


 現金商売を行っている事業所は、税務調査官は突然連絡なしに訪れることがよくあります。

 この場合、調査官はまず「レジの中の現金を数えてください。他に会社のお金があればそれも見せてください。現金出納帳も出してください。」と、結構強い口調で指示することがあります。

 現金残高と現金出納帳残高が一致していればよいのですが、運悪く一致しない場合、実際の現金が現金出納帳残高より多い場合は、「売上除外」に、実際の現金が現金出納帳残高より少ない場合は、「役員賞与」ということになりかねません。それで終わるわけはなく売上伝票と現金出納帳のチェックも行います。

 現金商売を行っている事業所だけでなく事業を行っている全ての法人及び個人は、常に現金管理を行い現金出納帳を随時(できることなら毎日)記載することが税務署だけでなく他の企業関係者からも信頼を得ることになると思います。


領収書をもらえないときに領収書がなくてもよい支出とは?


 領収書がもらえない支出とは、餞別、慶弔費、自販機のジュース等の購入費などが考えられます。
支払証明書に記載されるなどして内部牽制が図られており、かつ金額が常識の範囲内であれば領収書がなくても経費処理することができます。

 いずれにしても取引の実態がなく架空であると思われるような状況を作らないことが重要です。調査官の一方的な指摘を待つのではなく、支払が証明できるような書類を整えておくことがポイントになります。

 又、領収書がもらえなかった取引については、帳簿に、@仕入の相手方の氏名又は名称、A金額、B消費税の課税・非課税取引の区分、などの他に領収書が入手できなかった理由も摘要に記載しておくとよいでしょう。


アルバイトは住居確認調査も行われます。


 アルバイトの架空計上や給料の水増しは他の支出と異なり領収書等が要らないため、安易に行われがちです。

 調査の現場では、労働者名簿及び出勤簿又はタイムカードを見て実際に就労しているかどうか、支給金額が実際と一致しているかどうかを調べることになります。筆跡を見ると日々記載された記録かそれとも1ヶ月まとめて記載された記録かではその痕跡が異なります。

 これを足がかりに更に質問し場合によっては本人に確認を取るために住居に赴いたり電話で確認を取ることも行われます。


まとめ


 税務調査では特殊なスキルを使いながら調査を進めていき、ときには企業経営者ですら気づかなかったことが発見されたりすることもあります。

 常に書類を整理し、どの様な状況でもすぐに回答できる状態を整えておくことが嫌な税務調査を早く終わらせることになるだけでなく、企業活動を行う上でも重要なことではないでしょうか。




所長のつぶやき・・・・・・


 いよいよカレンダ−も残り一枚となりました。文字通り師走のスタ−トとなります。


 年々歳々、年を経るに伴い1年の経過が早いという実感がしますが、皆様はいかがでしょうか。とはいえ、これもプラス思考でいきたいと考えております。(心配事のある?!)税務調査の立会いやダラダラと続く説明会のように嫌な雰囲気や興味がわかない時、時間の経過のなんと遅いこと!それに引き換え、心楽しい時間や趣味に没頭している時は一日が1時間にも感じられます。


 ということであれば、時が経つのが早いということは、それだけ、この一年間が充実していたともいえるわけです。少し無理なこじつけの感じがしないでもありませんが、上手に気分転換をはかり残り一ヶ月間を前向きに乗りきっていきたいものです。


 ところで、小生も職業柄といいますか、何かとお話をする機会も多いのですが、改めて自戒の気持ちを込めて、次の含蓄のある格言を紹介してみたいと思います。

『凡庸な教師はしゃべる。
良い教師は説明する。
優れた教師は示す。
偉大な教師は心に火を付ける』

(19世紀の英国の哲学者 ウイリアム・ア−サ−・ワ−ド氏)

 “教育の本質は学ぶ者の心に火をつけること”だと理解しました。


 感銘を覚えるとともに、自分なりにもう一歩解釈を深めるとすれば、“相手の心に火をつけることができる人は自らの心に常に希望の火種を絶やさず、いつも熱いハ−トを持ち続けている人”であると。


 年末のあわただしさの中へ突入していきますが、この格言を戒めとして、少なくとも“心を亡くす”という「忙しい」の言葉は禁句にして、心を暖かくして新年を迎えたいものです。

(所長 橋本)   


                





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