橋本博孔税務会計事務所

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平成19年5月1日



 トピックス 〜平成19年度税制改正パートT〜


 今回は、平成19年度の税制改正の中で法人税関係の一部について簡単に解説します。

尚、ご質問は弊事務所へお気軽にお寄せ下さい。



T. 中小同族会社の留保金課税制度は撤廃へ



中小企業(資本金の額が1億円以下)の特定同族会社は留保金課税の適用対象から除外されます。

(適用時期) 平成19年4月1日以後開始事業年度



U. 減価償却制度の改正


(1)償却可能限度額の廃止



平成19年4月1日以後に新規に取得する資産については、現行の法定耐用年数経過時点の「残存価額」を撤廃し、法定耐用年数経過時点では、1円(備忘価額)まで、償却出来るようになります。これにより、従来の償却可能限度額(現行5%)は廃止されます。



(2)平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産の取扱い



平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産については、償却可能限度額(取得価額の95%)まで償却し、以後、翌事業年度から、5年間の均等償却により備忘価額まで償却が出来るようになります。



(3)IT分野の法定耐用年数を短縮



技術進歩が著しいIT分野の固定資産について法定耐用年数の短縮がはかられています。




(4)固定資産税(償却資産税)について



地方税の償却資産税は、今回の減価償却制度の見直しとは関係なく、従来の制度がそのまま維持され,除却等しない限り、取得価額の5%がそのまま課税対象となります。



V. 特殊支配同族会社役員給与損金不算入制度の見直し




特殊支配同族会社役員給与損金不算入制度について、適用除外の基準所得金額(課税所得+オーナー役員給与)の範囲は年800万円以下から平成19年4月1日以後開始する事業年度より年1600万円以下に引き上げられます。






所長のつぶやき・・・・・・


 事務所通信もおかげをもちまして今月号で120号となりました。毎月1日に必ずお届けするように心がけ、積み重ねてきましたら、いつの間にか10年経ちました。


 一面のトピックスは長谷川君と神谷君が交互に担当し、税制を中心に会社の経理、総務等の業務にお役に立てるように留意点や最新の情報の提供に努めてきました。


 二面の「所長のつぶやき」コ−ナ−は、軽いタッチでエッセ−風(!?)にその時々の印象深い出来事やテ−マをアトランダムに取り上げ、公開日記のつもりで毎号つぶやいてきました。日頃、ご無沙汰気味の顧客各位へ「小生も元気に飛び回っています」という近況報告も兼ねさせていただいております。これからも肩の力を抜いて毎月1日にご案内させていただくつもりです。末永くご愛読いただければ幸いです。


 さて、季節は早くも桜からぼたん、つつじへ、そして新緑がまぶしい季節に移り変わってきました。


 私達を取り巻く環境も、悲観的な要素と希望の持てる要素が入り交じり、その濃淡に微妙なものがあります。さすがに、不本意な倒産、廃業は影をひそめてきていますが、その予備軍が全くなくなったということではありません。後継者難の中で、従業員とともに経営者の高齢化も待ったなしです。貸し渋りがなくとも、融資金利が1〜2%から5〜6%台へと、仮に大幅に引き上げられてしまえば、わずかな粗利も一気に食い潰してしまします。早い内に借金依存体質からの脱却を勘考していく必要があります。


 他方、物流が活発化しております。また、労働力に関しても、比較的体力のある企業は団塊世代の大量退職時代を見据えて、リクル−ト活動を積極化しております。


 加えて、地方郊外から都心拠点への経済回帰現象と相まって、地価も回復し、特殊な地域では、ミニバブル化している程です。動脈硬化で身動きがとれなかった日本経済も、ようやく活力を取り戻してきております。時々行く東京都心では、次々と高層マンション、事務所オフィスが建築完成されています。もちろん、その経済効果の恩恵は、かつてのように中間から底辺まで浸透していることは、むしろ珍しく、大手企業や富裕層の中でだけ環流しているというのが実態といえます。


 まさに格差社会構造の典型となっています。だからこそ、税制の体系が勝ち組中心ではなく、再チャレンジ層も含めて経済効果が万遍なく行き亘るよう、攪拌棒の役割を果たして欲しいと願うばかりです。この想いを大切にし、これからも本業にそして会務に携わっていきたいと思う今日この頃です。



 <和奏(わかな)通信>

 早いものです。和奏も生後半年を迎えました。母親からもらった免疫能力も徐々に低下して、病気を心配しておりましたが、まずは順調です。人見知りの点は、まだまだいかんともしがたいですが、腕や脚の動きがたくましくなり、微笑ましい限りです。幸いにして、周りに同じような母親グル−プができ、孤独な中で子育てを強いられることもなく、陽気に誘われて、母子での外出を楽しんでいるようです。



(平成19年5月1日 所長 橋本)   




            



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