橋本博孔税務会計事務所

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平成19年10月1日



 トピックス 〜公的保険について〜


 民間の保険会社が行う私的保険に対し、国等(市町村や健康保険組合など公的な団体を含む)が行う健康保険や雇用保険などを公的保険といいます。私的保険に加入するかどうかは任意ですが、公的保険の場合は一定の要件に該当すれば必ず加入しなければなりません。

 今月は公的保険のうち健康保険と厚生年金等の主な変更点を簡単に解説します。

 尚、詳しくは弊事務所又は最寄りの社会保険事務所にお問い合わせ下さい。




 〔健康保険〕


 平成19年4月実施

◎ 標準報酬月額の上・下限及び標準賞与額の上限が拡大されました。

 標準報酬月額が1級58,000円から47級1,210,000円の区分になりました。
 又,賞与については、年間支給総額540万円に変更されました。
 つまり年間540万円を超える賞与額についての保険料はかかりません。


◎ 出産手当金及び傷病手当金が引き上げられました。

 支給額は賞与の額を反映させるため、標準報酬日額の3分の2(従来6割)に引き上げられました。
 尚、任意継続被保険者への支給は廃止されました。


◎ 資格喪失後の出産手当金は廃止されました。


◎ 入院したときの窓口負担が自己負担限度額となりました。

 70歳未満の人の入院については、同一月・同一医療機関に入院したときの医療機関の窓口負担額は高額療養費の自己負担限度額までとなり、後で請求して払い戻しを受けるということがなくなりました。
 尚、70歳以上の人はすでにこの制度が適用されています。
 又、入院について被保険者の申請により認定証が交付される事になっております。



 平成20年4月実施(あくまで予定です)今後の国会の動向が注目されます。


◎ 70歳以上の医療費の負担割合が変更になります。

 70歳から74歳の一般及び低所得者の自己負担割合が、1割から2割に引き上げられます。
 現役並みの所得者は3割のままです。


◎ 乳幼児に対する自己負担軽減の対象年齢が拡大されます。


◎ 健康診査と保健指導が義務となります。

 40歳以上の被保険者・被扶養者に対する特定健康診査とその結果に基づく特定保健指導が義務化されることになります。




 〔厚生年金〕


◎ 厚生年金保険料の保険料率が引き上げられました。 


◎ 請求により年金を夫婦それぞれで受給することができるようになりました。


◎ 70歳以上の在職者にも在職老齢年金が適用されることになりました。


◎ 平成20年4月から、被保険者すべての誕生月に保険料の納付実績や年金額の見込額に関する個人情報をわかりやすく通知する年金定期便が実施されます。また、55歳以上の人に対しては、保険料の納付実績や年金額の見込みが通知されることになっています。(平成19年12月実施予定)







所長のつぶやき・・・・・・


 「暑さ寒さも彼岸まで」というフレーズがやっと実感できる季節となりました。天高く澄みきった秋の青空がとりわけ爽やかな印象を持つ今日この頃です。四季の移ろいがある日本の気候は世界に誇りうるものです。


 先日、何年かぶりで事務所の研修旅行(実態は慰安旅行そのものですが)として中国・北京へ行ってきました。万里の長城、頤和園、故宮博物院等々世界遺産を巡る中で中国の悠久の歴史を十分満喫することができました。


 但し、その一方、近年めざましく高度成長を続ける北京市内の車の大洪水と渋滞ぶりには、驚きを超えてこれ以上の発展が果たして可能か、と不安がよぎりました。来年8月の北京オリンピック開催に向けた急ピッチな建設ブームと改修工事が拍車をかけているようです。その影響で大気汚染が進み、北京上空に青空を見ることは一度もありませんでした。一年中スモッグがかかっている環境と世界遺産の対比には心がすっきりとしませんでした。


 翻って、国内においても政治面、経済面をはじめとしてあらゆる分野で期待と不安が複雑に交錯しています。税制改革の分野のおいても然りといえます。昨年来より議論の多かった特殊支配同族会社のオーナー課税強化の動向、あるいは1億円以下の中小会社では留保金課税が廃止される等、税務行政当局と中小企業・納税者とのせめぎあいが一層強まり税理士業界の真価が問われております。


 さて、小生も2期4年の日税連広報部長を終えましたが、今般新たに内閣府に設置されている公益認定等委員会の専門部会である「会計に関する研究会」参与にこの9月就任することになりました。昨年6月に100年以上歴史がある民法上の財団法人・社団法人が抜本的に見直され、従来の認可制から設立が極めて容易になる一方、公益性の認定を第三者機関が厳格に行うことになりました。その公益認定基準のガイドライン作成に参画することになりました。年末の税制改正大綱の決定までが第一関門になっているため、現在週1回会議を開き審議するという作業が急ピッチで行われております。おかげさまで(!?)相変わらず月に4、5回東京を往復し、JR東海には多大なる貢献をし続けております。





 <和奏(わかな)通信>

 赤ちゃんの成長ぶりは文字通り日進月歩です。毎月の通信で常に新しい行動をお知らせできる喜びを味わっております。和奏も今月の25日に満1歳を迎えます。それまでには歩くことができそうです。まさに“這えば立て、立てば歩めの親心”の1年間でした。


 実際、ある程度の言葉を聞き分けることができるようになり「和奏ちゃん」と呼びかけると、ハイ!と手を挙げる仕草が実にほほえましく孫を囲んで笑い声が絶えません。砂地にどんどん水が吸収されていくのと同様に知識の吸収が急速に行われている様は感動と感謝の日々の連続と言えます。 



(平成19年10月1日 所長 橋本)   





                 



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