橋本博孔税務会計事務所

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平成21年3月1日



 トピックス 〜中小企業緊急雇用安定助成金について〜



 世界的な金融危機や景気の減退に直面する中小企業の雇用維持を目的とするため、従来の雇用調整助成金制度が見直され、新たに中小企業緊急雇用安定助成金制度が創設されました。今回は、中小企業緊急雇用安定助成金制度についての留意事項をご案内します。


尚、ご質問等は幣事務所へお気軽にお寄せ下さい。



 
 (1)中小企業緊急雇用安定助成金制度とは

 

世界的な金融危機や景気の変動などの経済上の理由による企業収益の悪化から、売上高又は生産量が5%以上減少し、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当もしくは賃金の一部を助成する制度です。



 
 (2)支給対象となる休業、教育訓練及び出向とは

 

1.休業
 
所定労働日の全一日にわたるもの又は所定労働時間内に当該事業所における対象被保険者等全員(注)について一斉に、又は当分の間、被保険者毎に1時間以上行われるもの。


(注)「対象被保険者等」とは、事業所の雇用保険の被保険者又は当該事業所に雇用された期間が6ヶ月以上である方をいいます。


2.教育訓練
 
外部研修や委託訓練などで通常行われる教育訓練ではなく、かつ、実施日に支払われた賃金の額が、労働日に通常支払われる賃金の額に0.6を乗じて得た額以上であること。


3.出向
 
 ・出向期間が3ヶ月以上1年以内であって出向元に復帰するものであること。

 ・出向労働者の同意を得たものであり、出向前に支払っていた賃金と概ね同じ額の賃金を支払うものであること。

 ・中小企業緊急雇用安定助成金及び雇用調整助成金の対象となる出向の終了後6ヶ月以内に当該労働者を再度出向させるものではないこと、等々。





 
 (3)支給を受けることのできる額

 

1.休業及び教育訓練の場合
 
休業手当又は賃金に相当する額として厚生労働大臣の定める方法により算定した額の5分の4。


教育訓練を実施した場合は、訓練費として1人1日当たり、6,000円を加算。


2.出向の場合
 
出向元事業主の負担額の5分の4。



3.支給限度
 
休業及び教育訓練を実施する場合は、1人1日当たり雇用保険基本手当日額の最高額が支給限度であり、支給限度日数は3年間で300日となります。






 
 (4)その他の留意事項

 

助成金の支給の対象となる休業、教育訓練及び出向の実施については、事前に都道府県労働局又はハロ−ワ−クに届け出る必要がありますので十分にご注意ください。






所長のつぶやき・・・・・・


 確定申告が佳境を迎えております。今年は土地の譲渡所得が散見され、昨年前半の土地取引が活発だったことが頷けます。


 そして、着実に増加しているのが医療費の領収書です。高齢者や病気がちの家族がいますと、金額もさることながら枚数も多く大型封筒に入りきらないほどです。反面、全然お医者さんのお世話になっていない関与先もあり、景気、不景気とは異なった健康面の動向も気になるところです。


 さて、年が明けてから2ヶ月が経ち、マクロ的な経済指標ばかりでなく、身の回りでも不況の影響が深刻になってきております。自動車関連、建設業界等、下請け企業を中心に受注の激減ぶりが現実のものとなっております。なんとか新製品の開発、新商品への取り組みにより、受注先の開拓、多様化に心掛けていただき、売上の減少を最小限に止めていただきたいと切望する次第です。


 幸いにして、石油やエネルギー関連、あるいは原材料価格も下落基調が明らかになってきております。原価低減を最大限活用できる工夫も更に推し進めていただきたいと思います。


 一方、世界に目を向けてみますと、昨年来の経済動向に対して、『100年に一度の危機』というキャッチフレーズが定着しているようです。年が明けた今年の特徴は、『100年に一度の協調』と表現できそうです。今回の経済危機では、各国が協調して動いています。


 次いで、財政の出番になっております。公的資金を米国は137兆円、EU諸国では175兆円、中国では当面だけで50兆円超といわれています。日本でも75兆円という数字が示されています。これら世界全体では500兆円に達しそうな、天文学的な財政規模になりつつあります。(アルフィックス日報参考)


 1929年の世界恐慌が、協調行動ではなくブロック経済化を強めて、結果的には世界大戦に突き進んだという事実を教訓として、何とか景気を回復させようと世界全体が協調して動き始めています。


 これほどの資金が市場に一斉に投入されれば、世界経済はかなり前倒しで回復に向かうのではないかという説も、あながち的外れではないと思われます。さて、その後は??。


 この過程で、各国が急激に通貨の膨大な大量発行を行うことになります。100年に一度の協調のその後に待っているのは、『100年に一度のインフレ』なのかも知れません。これが杞憂であることを祈りつつ、気を引き締めていく他ありません。




 <和奏(わかな)通信>


 世の中の不透明感に関係なく、和奏はすくすくと育っています。ありがたいことです。和奏に「何歳?」と尋ねると「2さい」と言いながら指を2本差し出します。つい先頃まで2本指ができず3本出しては、もう片方の手で1本押さえて2本指にしていたのが、最近では何とか2本指を出せるようになってきました。手の動きの発達過程を新鮮な気持ちで受け止め、乳児から幼児へと成長しつつあることを感じている今日この頃です。

(平成21年3月1日 所長 橋本)   




                 



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