橋本博孔税務会計事務所

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平成22年4月1日



 トピックス 〜グループ法人税制について〜



 今回は、平成22年度税制改正の目玉の1つである「グループ法人税制」について、速報版をお届けします。

尚、ご質問は弊事務所へお気軽にお寄せ下さい。





 概要

 

完全支配関係にある法人間の譲渡取引等や寄付金又は受取配当益金不参入制度等、グループ内の取引等に関する税制が整備されました。


 
[T] 完全支配関係とは

 

完全支配関係とは、一の者が法人の発行済株式等の全部を直接もしくは間接的に保有する関係として政令で定める関係又は一の者との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互の関係をいいます。概ね点線内にある法人相互間の取引がこれに該当します。


        


[U] 譲渡損益調整資産の譲渡損益について

 
(1) 譲渡損益調整資産とは


譲渡直前の帳簿価格が1000万円以上の固定資産、土地(借地権を含み、固定資産に該当するものを除く)、有価証券、金銭債権及び繰延資産


(2) 譲渡損益について

その譲渡をした事業年度で譲渡利益は損金に認容し、譲渡損失は益金に算入するという申告調整を行います。つまり、譲渡時点では会計処理にかかわらず税務上は損益を認識せずに繰延処理して、外部へ流出した時点で、譲渡法人側で損益を実現させるというものです。



 
[V] 完全支配関係がある法人間の寄付金

 

改正内容

100%グループ内の内国法人間の寄付金について支出法人において全額損金不算入、受入法人においては全額益金不算入となります。


 
(注) [U]・[V]の適用時期

 

平成22年10月1日以後に行う譲渡損益調整資産の譲渡、寄付金及び受贈益について適用されます。


したがって、含み損をかかえている不動産を譲渡して実現損を計上するには9月30日がタイムリミットとなります! ご留意下さい。






所長のつぶやき・・・・・・


 桜が満開の季節になりました。3月下旬には開花したものの、寒の戻りもあってようやく今日当たり何処も見ごろを迎えております。この週末は各地で花を愛で、あるいは「花より団子」とばかりに桜の下で楽しい宴席が催されることでしょう。


 さて、平成22年度の予算並びに予算を肉付けする税制改正法案が成立しました。


 税制改正の分野では、今月のトピックスで紹介している、グループ法人税制以外にも例年以上に各税法分野で多岐にわたって改正が行われました(当然のことでありますが、増税もあれば減税もあります)。来月号から順次、重要ポイントについて実務的な視点から分かりやすく解説をしていきたいと考えております。


 最近の報道では、経済は全体として下げ止まり、場合によっては「薄日が差す」業種も現れております。但し、相変わらず輸出主導ではありますが、それにつられて設備投資も凍結部分が解除され、将来への明るい展望が少しずつ拡がっているようです。とはいえ、個人消費は懐事情が一向に改善されないため鍋の底を這う状態が続いております。


 そんな中、贈与税の改正で親や祖父母からの住宅資金の現金贈与が、今年度は何と昨年の500万円から一挙に1500万円まで非課税枠が拡大しました。リストラの危機にさらされている親世代ではそれどころではないでしょうが、祖父母を含めて余裕のある世帯では相続税対策にも極めて有効に働くこの住宅資金贈与を呼び水として、住宅購入に伴う個人消費の盛り上がりで一日も早い景気回復を願うばかりです。





 <和奏(わかな)通信>


 和奏の“おしゃまぶり”は 目を見張るものがあります。「三つ子の魂百まで」という諺はまさに至言であると実感させられます。大人との会話が何の違和感もなく成り立ち、迂闊な言葉は使えません。うっかり言おうものなら、そのままオウム返しの返事が返ってきて、大人の方がドギマギさせられます。


 前々回にも触れましたが、大相撲への関心もしきりです。おもちゃのキャラクターの名前を覚えるように力士の名前を良く知っていて驚きます。相撲が好きだった亡き父が存命でしたら、大いに話が盛り上がっていたことでしょう。


 そして、春分の日をはさんだ三連休の期間中、婿さんの父親(和奏はヨシじいじと呼び、小生とは区別しております)とシェア(!)しながら、和奏と楽しく過ごすことができました。


 さて、3年半続いてきた和奏通信も今回で一区切りつけることになりました。というのも、スープの冷めない近さで住んでいた娘夫婦が名古屋市内に先月転居しました。絶妙な間合いで孫の成長ぶりを楽しんでいたのですが、これからはこちらから動かないと会うこともままならない状態になりました。


 というわけで、この和奏コーナーは一旦閉じさせていただき、随時特設コーナーとして衣替えをします。通算40回の和奏通信のご愛読、誠にありがとうございました。



(平成22年4月1日 所長 橋本)   





                             



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