橋本博孔税務会計事務所

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平成23年8月1日



 トピックス 〜社会保障・税一体改革の成案について〜



 政府は、税制の抜本改革の一環として「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」とする社会保障・税一体改革案を決定しました(但し、閣議決定ではなく閣議報告どまり)。


 これに合わせて、個人情報を一元管理するための「社会保障・税番号大綱」も決定しました。


 今回は、この内容について取り上げてみます。


 尚、ご質問は弊事務所へお気軽にお寄せ下さい。


 
 1.消費税の社会保障財源化を明確に



 消費税収の使途について「原則として社会保障の目的税とすることを法律上、会計上も明確にする」と社会保障財源化が明記されました。


 
 2.消費税の抜本改革を進める



 2010年代半ば(意味合いとしては16年度)までに段階的に消費税率を10%まで引き上げることを明記し、2015年度段階での財政健全化目標の達成に向け、社会保障の安定財源の確保を図る。



 
 3.税制全体の抜本改革



(1)個人所得課税
   所得把握のための番号制度等を前提に、関連する社会保障制度の見直しと併せて検討を進める。金融証券税制については金融所得課税の一体化に取り組む。

(2)法人課税
企業の国際競争力の維持・向上等の見地から課税ベ−スの拡大とともに法人実効税率の引下げを行う。中小法人に対する軽減税率についても租税特別措置の見直しと併せて引下げを行う。

(3)消費課税
消費税(国・地方)については、本成案に則って所要の改正を行う。消費税制度の信頼性を確保するための一層の課税の適性化を行う。

(4)資産課税
相続税の課税ベース、税率構造を見直し、負担の適性化を行う。


 
 4.社会保障・税番号大綱



 社会保障サービスや所得把握などに関する個人情報を一元管理するために「社会保障・税番号大綱」を決定した。



 法人向けは国税庁が法人番号を発行

・個人に対しては、住民基本台帳コードを基にICカードを作成し、番号そのものはICチップに組み込む。

・法人等に付番する番号は「法人番号」とし、所管は国税庁とする。

 法人番号は一般公開され、商号、本店所在地、会社法人番号の検索閲覧等は、国税庁のホームページ等で提供される見込み。










所長のつぶやき・・・・・・


 暑中お見舞い申し上げます (2) 


 猛暑日の合間に梅雨への逆戻りといった按配で、天候が今一すっきりしておりませんが、皆さまご健勝にてお過ごしでしょうか。


 さて、昨今ますます多事多難となっております。とはいえ、まずは明るいニュースに喜びを分かち合いたいと思います。先月下旬、サッカー女子ワールドカップで、日本代表チームなでしこジャパンが見事優勝しました。これは男子チームも含め、日本のサッカー史上初めての快挙です。10年以上前のドーハの悲劇の真逆の展開でした。


 彼女たちは今まで一度も勝てなかったアメリカとの決勝戦に於いて、何度となく突き放されたにも関わらず、挫けることなく同点に追いつき、最後はPK戦で危なげなく勝利をもぎ取ってしまいました。逆に同点に追いつかれたアメリカチームは、悲壮感が漂い、伏兵の日本チームに屈したのでした。小柄な、正に「なでしこ」の愛称にぴったりの選手たちの活躍に、東日本大地震の被災者がどれほど励まされ、勇気をもらったことでしょう。


 しかも、大半のメンバ−が昼間は普通に働き、練習に投入する時間も限られた恵まれない環境の中で、ひたすら「サッカーが好きだから」の思いで精進した結果得た“大輪の華”でした。小生も含め、にわか女子サッカーファンが全国各地で生まれ、支援の輪が男子並みに拡がれば、今回のW杯の宣伝効果は計り知れないものがあります。 フレー フレー なでしこジャパン!


 一転して、海外からは信じがたい悲惨なニュースが届いています。まず、北欧ノルウェーからは、極右思想の持ち主といわれる青年による連続テロにより、80人を超える市民が犠牲となりました。首都の官庁街で爆弾をしかけるとともに、オスロ郊外の島で開催されていた与党労働党の青年集会では、無慈悲にも執拗に銃を乱射し続け、死んだふりをしていた人にも発砲していたそうです。大量移民の問題に端を発した宗教、イデオロギーや不況のはけ口を求めるやり場のない怒り等々が事件の背後に見え隠れします。


 それにしても、駆けつけた警察の特殊部隊が犯人に銃を向けると、持っていた武器を置き、手を挙げて静かに投降した狂信ぶりと冷静さに、夏ならぬ肌寒さを感じたのは、小生だけではないと思います。


 そして、もう一つの寒心に堪えないニュースが中国での鉄道事故です。


 事故そのものは「天災」と「人災」の複合した悲劇でした。しかしながら、咄嗟の行動が人命救助に向かわず、先頭車両(事故原因解明のキーポイントたる機器類のある運転室)を重機で粉砕しつつ、現場に埋めるという信じられない行動でした。異例なこととはいえ、急遽現場に入った温家宝首相は「歴史の検証に耐えうる結論を出す。腐敗問題があれば法に基づいて対処し、手加減しない」と記者の質問に答え、とかく噂のある鉄道省に対し徹底解明を求めたようです。


 中国の新幹線技術が果たして自前のものなのかという問いかけに対しても、「安全運行」という大切なソフトウエアがまだ確立していないことが露呈し、沙汰止みとなった感があります。社会主義の理念と現実のあまりの落差に愕然としております。



 <閉話休題>


 正常化した大相撲名古屋場所を孫の和奏に見せようと初日の券を購入し、娘夫婦らと初めて観戦しました。イケメン好みの和奏も「把瑠都〜」「琴欧州〜」と大きな声で声援を送り、夏の思い出の1ページが追加されました。




(平成23年8月1日 所長 橋本)   





                         


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