橋本博孔税務会計事務所

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平成24年7月1日



 トピックス 〜今年度の税制改正ついて〜


 今回は、前回までに取り上げていない、その他の税制改正の項目を紹介します。

 尚、ご質問等は弊事務所へお気軽にお寄せください。




 ・ 源泉徴収に係る所得税の納期に関する特例の見直し



源泉徴収に係る所得税の納期に関する特例を選択した事業者の給与・報酬・退職手当等について1月から6月までの間に源泉徴収した所得税の納期限はその年の7月10日に、7月から12月までの間に源泉徴収した所得税の納期限は翌年1月20日(現行1月10日)に改正されました。

これによって源泉徴収した所得税の納期限の特例(納期限を1月20日にする特例)は廃止されました。


平成24年7月1日以降に支払うべき給与等について適用されます。




 ・ 役員退職手当等に係る退職所得の課税方法の見直し



役員としての勤続年数が5年以下の者が支払を受ける退職手当等については、その退職手当等に係る退職所得の金額は、退職手当の収入金額から退職所得控除額を控除した金額に相当する金額とされました。


現行の退職所得の金額は、退職手当の収入金額から退職所得控除額を控除した額に2分の1とされていましたが、今回の改正で勤続年数5年超の役員(国会議員、国家公務員等を含む)のみが対象となりました。


尚、平成25年分の所得税から、個人住民税については平成25年1月1日以降支給分から適用されます。


 
 ・ 法人が支払う「がん保険」(終身保障タイプ)の保険料の取り扱い



平成24年4月27日以降に契約した「がん保険」の保険料の取り扱いが次のようになりました。


1.終身払込

 加入時の年齢から105歳までの期間を保険期間(以下「保険期間」という)とし、その保険期間の50%に相当するまでの期間(以下「前払期間」という)は、支払保険料の額の2分の1を資産に計上し残額を損金の額に算入することになりました。

 保険期間のうち前払期間を経過した後の期間にあっては、各年の支払保険料の額を損金の額に計上するとともに次の算式により計算した額を損金の額に追加計上します。
1
資産計上額の累計額 ×
= 損金算入額(年額)
105−前払期間経過年齢


2.有期払込(一時払を含む)

保険期間のうち前払期間を経過するまでの期間にあっては
[1] 保険料払込期間が終了するまでの期間については
保険料払込期間
支払保険料 ×
= 当期分保険料(年額)
保険期間
の額の2分の1を資産に計上し残額を損金の額に算入します。


[2] 保険料払込期間が終了した後の期間については、当期分保険料の2分の1の金額を上記[1]において資産計上した額から取崩して損金の額に算入します。

前払期間経過後の期間については一定の金額を損金の額に算入するとともに上記イにおいて資産に計上した金額を取り崩して損金の額に算入します。









所長のつぶやき・・・・・・


 7月になり、平成24年後半がスタートしました。九州・四国地域では台風の影響もあって大雨等の被害がでているようです。幸い、東海地方は風水害の影響も受けず、早くも梅雨明けを思わせる夏の日射しとなっております。とはいえ、暫くは天候不順が続くかと思われますので、お互いに体調を崩すことなく健康管理に留意していきたいと思います。


 さて、政界では、社会保障と税の一体改革法案の一部が衆議院を通過しました。与野党の修正協議の結果とは言うものの、社会保障は後回しにして、消費増税の道筋をつけるだけのものとなっております。平成元年の消費税の創設時は勿論のこと、3%から5%に引き上げられた平成9年当時でさえ、所得税減税を先行させるなど、それなりに配慮を加えた上での実施でした。


 ところが、今回は所得税や相続税の見直し(その内容はともかく)の議論は先送りしてしまい増税一本槍となっております。国会議員の定数削減や一票の価値の格差の是正等、為政者の痛みを伴う改革は遅々として進まず、国民・納税者の共感がないまま、ますます政治不信を増大させています。


 民主党内の分裂状況も、新しい何かを引き出すための‘生みの苦しみ’とは程遠く、政治家ならぬ政治屋の個利個略が目立つ展開となっているだけで、じとっとした暑苦しい思いをしているのは小生だけでしょうか。


 一方、経済の動きに目を転じても、心弾む明るい話題はなかなか見つかりません。著名なアナリスト曰く、世界は数十年単位で続く憂欝な時代に突入しているそうです。BRICS、とりわけ勢いが良かった中国も、欧州向け輸出が不振によって二桁の成長は絶望的な状況になっております。ユーロの混乱も最悪事態はどうやら回避できそうですが、疑心暗鬼というか、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、キプロスと日替わりメニューの如く危機が蒸し返され、その都度、為替や株価の乱高下が止まりません。


 一説によると、中国は2010年〜2020年頃、韓国、香港、シンガポールでは2010年〜2015年頃には、さしもの不動産バブルが崩壊し、それに伴い日本がかつて経験したように、銀行融資が不良債権と化して資産と負債のアンバランスに始まり、長期に亘るバランスシート調整を余儀なくされるであろうと言われています。幸いにして、2012年の今日、最速のペースでは、まだ表面化していませんが、あと10年もしないうちに憂欝な世界が実現していないとも限りません。


 今日のような経済の国際化、グローバル化が著しい時代にあっては、好景気の波は緩慢ですが、不景気の影響はたちどころに全世界に伝播します。やはり、「足るを知る」謙虚な生活態度を今から身につけ、憂欝な雰囲気にあっても心安らかな暮らしぶりを会得していくのが賢明といえるようです。





 ≪ 和奏わかな・遼真りょうま通信 ≫


 明るいトピックスは何かと思い浮かべると、やはり我が家にとっては和奏と遼真のことが一番です。


 遼真は好奇心旺盛でじっとすることなく動き回っています。小さな前歯も生えてきました。和奏の10ヶ月の頃に比べると動きが活発で、ハイハイのスピードも小気味よく、1歳の誕生日を迎える頃には間違いなく歩いていることでしょう。


 第2子の特徴でしょうが、後1年もすればお姉ちゃんと一緒になんでもしようとするのでは、と今から話しています。


 和奏は先日も保育園の仲良し家族と一緒にパン作りの体験をし、手作りパンのお土産を持ち帰ってご機嫌でした。


(平成24年7月1日  所長 橋本)   






                                     


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