橋本博孔税務会計事務所

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平成24年11月1日



 トピックス 〜決算対策〜


 今回は、決算対策として、前払費用及び資本的支出と修繕費の取扱いについてご紹介します。

 尚、ご質問等は弊事務所へお気軽にお寄せください。




 1.  短期前払費用の損金算入



 前払費用

 前払費用とは、一定の契約に基づき継続的に役務の提供受けるために支出した費用の内、当該事業年度終了の時においていまだ提供を受けてない役務に対応するものを言うとされています。
従って原則として支出した時に資産に計上し役務の提供を受けた時に役務の提供を受けた部分を損金の額に算入すべきものとなります。



 短期前払費用の特例

 前払費用の額で、その支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものについては下記の要件を満たしていれば、その支払った日の属する事業年度に損金の額に算入できます。
 
要件 
1.一定の契約に従って継続的にサービスの提供を受けるものであること
2.役務の提供の対価であること
3.時の経過に応じて翌期以降に費用化されるものであること
4.当期中に現実に支払いが済んでいることが必要です。(小切手や手形等による支払でも可能)
  したがって未払計上は認められません。
5.毎期継続して同様の経理処理をおこなうこと
6.収益と直接対応させる必要があるものについては適用されません。

特例が適用されるものの例示 
 地代、家賃、各種の賃借料、保証料、手形割引料、生損保の保険料、諸会費などの諸費用が考えられます。

特例が適用されないものの例示 
 ・4月から翌年3月分の家賃を2月に前払する場合は、支払った時期から1年を超える期間を対象とする前払費用になるので短期前払費用の特例を受けることはできません。
 ・新聞や雑誌の広告掲載料やテレビCM放映料などの広告宣伝費を前払いしても短期前払費用の特例を受けることはできません(上記の3.には該当しません)。
 ・各種の顧問報酬を期末直前に1年分を前払いしたとしても、短期前払費用の特例を受けることはできません(上記の3.には該当しません)。



 2.  資本的支出と修繕費



 法人が有する固定資産の修理、改良等の内、通常の維持管理のため又は現状を回復するために支出したと認められる部分の金額は修繕費になります。但しその支出した金額のうち、その固定資産の価値を高め又は、耐久性を増すことと認められる部分に対応する金額は資本的支出となります。


 例えば、蛍光灯をLEDランプに取替える場合、そのLEDランプは従来以上の効用を発揮するための部品ではありますが、それを以って建物附属設備としての価値が高まったとは言えないと考えられますので、その取替費用は全額を修繕費として処理することが可能です。








所長のつぶやき・・・・・・


 いよいよ秋本番といった感が深くなっている今日この頃です。


 さて、先月の話題は何といっても、中村伸弥京都大学教授のノーベル賞受賞の話題です。iPS細胞に関する業績!という事です。中身は空をつかむような話でさっぱりわかりません(これは何時のノーベル賞の時も同様ですが)。しかしながら、万能細胞を自由に組成できて、あらゆる臓器の修復に活用できるというまさに夢のような話です。これは、人の寿命に対する挑戦でもあります。


 他人の臓器提供による延命ではなく、自分の臓器を再生していくのですから、免疫や抗体反応を気にする必要がありません。生命倫理の葛藤からも解放されます。普通の治療方法として実用化されるのは数十年先になるでしょうが、「22世紀には、人類が平均寿命100才、しかも健康体として生き永らえる時代になっている」と想像するだけでも心が弾みます。


 今号では、医学の進歩に触発されたことの関連から、健康に関する話題を取り上げたいと思います。


 一つめが、期待の「次世代ガン治療」について。山中教授と同じ、京都大学が世界に先駆けて新しいガン治療法について、臨床試験を近く開始するニュースです。


 京大原子炉実験所が長年研究を進めてきたBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)という放射線療法です。BNCTの原理は、患者にあらかじめ点滴でホウ素を投入し、ガン細胞にホウ素を取り込ませておき(ここが、治療のミソ!ということでしょうか)、外から微弱な中性子線を照射することで、ガン細胞内にあるホウ素の核分裂反応を引き起こして、ガン細胞を破壊する、というものです。つまり、正常細胞を傷つけることなく、ガンのみにピンポイントで放射線(中性子線)を照射して治療効果を画期的に高めようとするものです。


 もともとホウ素には中性子を吸収しやすい性質があることがよく知られております。実際に、原子力発電所の炉心にある制御棒や冷却水に投入され、中性子をコントロールするための重要な役割を果たしている代物です。この日本発の臨床試験が成功すれば、世界のガン治療に朗報がもたらされることは間違いありません。


 次いで、「モナリザ症候群」の紹介です。モナリザ症候群という学名はまだ耳慣れない言葉ですが、国際肥満学会で発表されました(1990年、神戸市)。英語表記の「Most Obesity kNown Are Low In Sympathetic Activity」の頭文字をとって「モナリザ」と名付けられました。日本語にすると「肥満者の大多数は交感神経の働きが低下している」という意味になります。


 通常、交感神経は昼間に活発になり、エネルギー消費に向かいます。一方、副交感神経は夜間に活発になり、エネルギーを節約し体脂肪を貯める方向に作用します。このため、夜型の生活や不規則な生活を続けていると交感神経の働きが鈍くなり、基礎代謝が低下し、エネルギーの節約モードに体が自然となってしまう結果、肥満体質になってしまいます。


 最近、アメリカで興味深い結果が発表されました。要旨は、肥満者のうち、食べ過ぎによって太っている人は全体の3割。残りの7割は「モナリザ症候群」というものです。つまり、生活習慣の結果、交感神経の働きが低下し、それほど食べていないのに太ってしまう体質の持主だと。


 (いずれも出典はアルフィックスNEWSです)


 何のことはありません。昔から言われている通り、「早寝、早起き」という規則正しい生活こそが肥満も防ぎ、健康な体にしてくれるというものです。「わかっちゃいるけれど、やめられない」というぼやきがそこかしこから聞こえてきますが、気付いたときから一歩踏み出す努力が求められています。秋の夜長とはいえ、今までよりせめて1時間早く就寝することを心掛けたいと思います。





 ≪ 和奏わかな・遼真りょうま通信 ≫


 和奏は先月で満6才となりました。食が細く、好き嫌いもあって、瘠せ型ではありますが、身長は十分で、まずは健康に恵まれ、順調に成長しているといったところです。先日、通っている保育園の運動会がありました。この夏にはできなかった「逆上がり」ができるようになり、元気いっぱい披露してくれました。跳び箱も5段を軽々とクリアして、たくましく育っていることを実感させてくれました。


 
一方、遼真も1才1ヶ月を過ぎて、足どりもかなりしっかりしてきました。動きが速くなり、ボールを投げたり、蹴ったりと早くも男の子ならではの腕白ぶり(!?)を発揮しています。言葉の方も、徐々に「人」らしく発するようになって、ママー(マンマ?)とも言っているような気がします。お正月までには、「じいじ」と言わしめるべく、娘夫婦や孫との行き来に一段と熱が入り、プレゼント攻勢も当分は続きそうで、サイフの紐もしばらくは緩みっぱなし、といったところです。




(平成24年11月1日  所長 橋本)   






                                


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