橋本博孔税務会計事務所

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平成25年8月1日



 トピックス 〜消費税転嫁対策法〜


 平成24年8月の法改正により、消費税率が平成26年4月から8%、平成27年10月から10%に引上げられる事が予定されています。これに伴い、消費税の転嫁が円滑にとりおこなえるように消費税の転嫁を阻害する行為に関する特別措置法案「消費税転嫁対策法」が去る6月5日に成立しております。

 今回は、この「消費税転嫁対策法」についてご案内します。


 尚、ご質問等は弊事務所へお気軽にお寄せください。




 目 的



消費税率の引上げに際し、特定事業者による消費税の転嫁拒否等の行為等を是正することにより、消費税を円滑かつ適正に転嫁できることを目的とする。



 概 要



[1] 消費税の転嫁拒否等の行為の是正に関する措置


 1. 
特定事業者特定供給事業者に対し、以下の行為を行ってはならない。


  (1) 減額・買いたたき

  (2) 購入、役務の利用強制、不当な利益提供の強制

  (3) 税抜き価格での交渉の拒否

  (4) 報復行為





  • 特定事業者とは

    1. 大規模小売事業者
       
    2. 特定供給事業者から継続して商品等を購入する法人事業者


  • 特定供給事業者とは

    1. 大規模小売事業者に継続して商品等を供給する事業者
       
    2. 資本金等が3億円以下である事業者





[2] 消費税の転嫁を阻害する表示是正に関する措置


 
1.事業者は、消費税の円滑かつ適正な転嫁を阻害する以下の行為を行ってはならない。


  (1) 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示

  (2) 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額を対価の額から減ずる旨の表示

  (3) 消費税に関連して、取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示




[3] 価格の表示に関する措置


 
1.消費税率の引上げに際し、現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置をしているときに限り、税込価格を表示することを要しない(総額表示義務の特例措置)


 2.税込価格に併せて、税抜価格を表示する場合において、税込価格が明瞭に表示されている場合には、不当表示の規定は適用しない。




[4] 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する措置


 
転嫁及び表示カルテルについて、独占禁止法の適用除外とする。









     暑 中 お 見 舞 い 申 し 上 げ ま す


所長のつぶやき・・・・・・


 暦の上では大暑を過ぎ、徐々に暑さも和らぐはずなのですが、これからピークを迎えそうな感じがしてなりません。おまけに過去に経験したことのないゲリラ的豪雨が全国各地で猛威をふるっています。太平洋高気圧の張り出しが例年に比べて弱く日本海側の湿った空気が大量に流入していることが原因のようです。


 日本もいよいよ亜熱帯地域に入ったかのごとく感じられる今日この頃です。小まめに水分補給をし、クーラーを効果的に使うなどして体調管理に万全を期して猛暑を乗り切っていきましょう。


 最近の話題と言えば、事前の予想通り自民党の大勝に終わった参議院選挙でしょうか。民主党には期待が大きすぎた反動と、天災等にもツキを見放され、失地回復はおろか選挙後も含め失態を重ねています。


 一方、安倍総理はアベノミクスの幸先よいスタートを維持するとともに、衣の下の鎧(憲法改正、TPP、原発再稼働)を晒けだすことなく、経済回復ムードの中で衆参ともに安定多数を確保しました。6年前の第一次安倍内閣の教訓を生かして失敗の轍を踏むことなく、民意を掴むことに成功したようです。


 小生もさすが(!)と感服しているのは、これで来年4月からの消費税増税(5%から8%へ)も100%決まりと思っていたのが、なお慎重に経済の好転を見極めてからの決断という周到な配慮がうかがえることです。


 3%から5%への引き上げを決定した平成9年当時の橋本内閣の失速、平成元年の消費税創設に先立つ大平内閣の一般消費税構想や中曽根内閣の売上税導入の失敗という、大型間接税の導入や増税路線が時の内閣の命運を左右した歴史をしっかりと学んでいることは、第二次安倍内閣の大いなる強みといえます。


 とはいえ、年金・医療費が毎年自然増として一兆円単位で増え続けていくこと、そして国や地方の公的債務が既に1000兆円を上回りGDP比では、あのギリシャ以上に最悪の財政状況であり、もはや一刻の猶予も許されない程のところまで追い込まれているのも現実です。


 2%の物価上昇をもくろむ黒田日銀総裁ですが、経済成長がそれ以上に上昇すればともかく、金利だけが先行して上昇した場合には、その金利上昇分だけで10兆円〜20兆円もの国債費の歳出がハネ上がってしまい、消費税増税も何の意味もなさないことになってしまいます。まさに、前門の虎、後門の狼という難局にこれから立ち向かわなければなりません。


 このことは、政治家のみならず、私達一人ひとりが真剣にこれからの政治や経済の動向を直視していくことがますます重要になっております。





 ≪ 健康談義 ≫


 夏の代表的果物である『スイカ』を紹介したいと思います。7月27日は「スイカの日」だそうです。


 
スイカの縞模様を「綱」に見立て「2(つ)7(な)」の、語呂合わせとのこと。スイカはもともと砂漠の植物で、4000年以上前の古代エジプトまで起源をさかのぼることができます。ちなみにペルシャ語では「ヘンダワネ」と言うそうです(笑)。


 スイカは熱中症対策の水分補給という点からいっても理想的な果物です。麦茶やスポーツ飲料と違って汗とともに失われる栄養素がバランスよく含まれています。また、スイカの果肉以外の部分も胡瓜の一夜漬けと同じようにおいしく食べることができるとか。


 最近の若者たちは種があることなどから敬遠する向きもあるようですが、食べた後のさっぱり感といい満足感といい夏には欠かせない果物です。井戸で冷えたスイカを大家族で食べた子供時代の懐かしさと相まって、団塊世代の小生にとっては毎日食べても飽きない好物の一つです。


 (今月号は、和奏・遼真通信を紙面の都合でお休みさせていただきました。次号にご期待ください!?)






(平成25年8月1日  所長 橋本)   






                                     


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