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橋本博孔税務会計事務所 〒453−0801 名古屋市中村区太閤3丁目3番12号 平野ビル3階 Tel: 052-451-8555 Fax: 052-451-8551 |
平成27年7月号 |
トピックス 〜平成27年度税制改正〜
所長のつぶやき・・・・・・ 早いものです。今年も折り返し点を迎えております。暦どおりといいましょうか、梅雨本番を迎えております。 さて、ちょっと耳寄りなネタを仕入れましたのでご紹介します。「NEWS」という言葉の語源は何だと思われますか? NEW(新しい)に複数形であるSがついたものというのが一般的ですが、N(北)E(東)W(西)S(南)の略字という俗説があるようです。狩猟民族は獲物を求めてさまよう内に、方向を見失うことも多々あります。その時に頼りになるのが北極星です。ということで方角の第一順位は北(N)ということになります。 これに対して、我が国では、方角を示すときは「東西南北」と呼称します。あくまでも「東」が最初で次が「西」という順序になります。これは農耕民族であることに由来があります。つまり、お天道様が東から昇るとともに起き出して農耕に従事し、西に沈めば一日の終わりを意味して、「東西」という言葉が一対になっているのです。このように言葉の起源、意味内容に歴史のロマンや民族性を感じるのも一興といえます。 さて、「東」洋の我が国の最近のトピックスはなんといっても、安全保障を巡る国会や世論の動向です。昨年7月には次のような閣議決定がなされました。 従来の憲法解釈を変更して、個別的自衛権のみならず、米軍(あるいはオーストラリア軍等を含めた)の有事出動の際には自衛隊を「地球的規模で、すなわち日本の領海・領空にとらわれることなく投入できる」という集団的自衛権の発動が現行の憲法9条の下でも可能とするものです。 これがいよいよ法案化され今国会で審議されています。 野党からの質問と安倍総理の答弁が意図的かどうかは不明ながらまったく噛み合わず、議論が深まっておりません。それでも審議時間(?)を十二分に保証したという理由で秋口には強行採決も辞さずに国会を通過させるのが安倍総理の腹づもりのようです。 この、日本が他国と戦火を交えることを可能にする(たとえ、その行動が後方支援に徹するとしても、それは軍事的常識としては意味をなさないのでしょうが)法案審議にコメントしてみたいと思います。与野党から推薦された憲法学界の重鎮三名がそろって違憲の判断をくだしている点は興味深いです。 憲法9条を守れという立場でない明文改憲論者が違憲であると断じているのです。「自分は学者であって、政治家ではないという矜持」に基づき、推薦を受けた自民党の期待(?)に背いても、学問的立場からダメなものはダメという自然体の結論を披瀝したことに対して、「さすが、学者!」と感心させられました。 これに対して、この法案取りまとめの最高責任者である高村自民党副総裁(弁護士出身)の論評がまたまたふるっています。こちらは「さすが、政治家!」という感想です。曰く、「最高裁が下した判決こそが我々がよって立つべき法理だ。(学者なんかの)違憲批判は当たらない」と。 国会議員の定数(一票の価値の極端なアンバランス)の是正について最高裁は違憲状態であると警鐘乱打しています。こちらの法理にも十分に耳を傾け必死に定数是正に取り組んでいるのなら一つの見識として理解できるのですが。どうも政治家のご都合主義の感じが否めません。 とりわけ、安倍内閣は各種の新規の政策を打ち出すにあたって、有識者会議を重用して、学識経験者が取りまとめた見解であることを法案化するに際しての大義名分にしているのですから、余計にそう感じざるをえません。 一方、ギリシャに端を発する「西」洋の動向についても大いに気になりますが、次回にコメントさせていただきます。 (平成27年7月1日 所長 橋本) |