橋本博孔税務会計事務所

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平成29年1月号



 トピックス 〜平成29年度税制改正大綱 [第1弾]



 平成29年度税制改正大綱が平成28年12月8日に公表されました。今回は、平成29年度税制改正大綱の概要をお届します。


 尚、ご質問等は弊事務所へお気軽にお寄せください。






 T.個人所得課税

 
1.既存住宅のリフォームに係る特別措置の拡充


 省エネ改修工事をした場合の適用要件が、全ての居室の窓全部の改修工事・断熱工事等を要件としていましたが、住宅全体の省エネ性能が断熱等級4等の要件を満たした場合等に適用できることになります。




2.配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し


・所得控除額38万円の対象となる配偶者の給与収入金額の上限が150万円(合計所得金額として85万円)に引上げられますが、控除額は逓減し、配偶者の給与収入金額が概ね201万円(合計所得金額として123万円)で打ち切りとなります。


・納税者本人に所得制限が導入され、給与収入金額1,120万円(合計所得金額900万円)から控除額が逓減を開始し、1,220万円(合計所得金額1,000万円)で打ち切りとなります。


・平成30年分から適用になります




 U.法人税関係



1.研究開発税制の見直し


 試験研究費の増額が大きいほど減税額も増える制度に見直されます。大法人は増減割合に応じて、試験研究費の6%から14%が税額控除額となります(上限14%は2年間の時限措置、現行は8%から10%)。


 中小法人等の場合は、2年間の時限措置で試験研究費の12%から17%が税額控除額となります(現行は12%)。また、試験研究の為に要する原材料費、人件費などの経費で試験研究に直接にかかる費用に加えて、サービス開発の費用が追加されます。


 この他に資本割の課税標準の見直し、付加価値割における所得拡大税制のよる課税標準の軽減の導入がされております。




2.所得拡大促進税制の見直し 


 中小企業者等について、平均給与等支給増加額が2%以上である場合における控除税額を、雇用者給与等支給増加額の10%と比較雇用者給与等支給増加額の12%との合計額に拡充されます。




3.中小企業向け設備投資促進税制の拡充


 青色申告書を提出する中小企業等で中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けたものが、平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に生産等設備を構成する機械装置、工具器具備品、建物附属設備、ソフトウエアで、特定経営力向上設備等に該当する一定規模以上のものを取得等をして、事業の用に供した場合には、取得価額までの特別償却(即時償却)と取得価額の7%(特定中小企業者等は10%)の税額控除(法人税額の20%が限度)との選択適用ができます。




 V.その他

 
異動届出書等の提出先の見直し等


1.納税地に異動があった場合の異動届出書等の提出先がこれまで、異動前及び異動後の納税地にそれぞれ提出していましたが、今回の改正案で異動前の納税地のみに提出すればよいことになります。


2.法人の設立届出書等の提出における添付書類のうち「登記事項証明書」の添付は不要になります。








所長のつぶやき・・・・・・


 あけましておめでとうございます。


 新しい年がスタートしました。年末年始は近年にない暖かさで晴天続きでした。いつものパターンで年末は大掃除を軽く済ませて、お正月を迎える準備が整ったのですが、アクシデントが発生しました。なんと、和奏がインフルエンザにかかってしまい、年末、年始の来訪、それから4日、5日の一泊旅行もキャンセルせざるを得なくなりました(ただし、和奏・遼真の代わりに義母を誘い、結果的に親孝行のまねができました)。残念の一言です。


 それでも、長女が遼真をつれて元旦におせち料理をとりに来て、暫しお正月らしい雰囲気を味わうことができました。まさに、「めでたさも中くらいなり、おらが春」といったところです。


 まずは、新年の抱負らしきものを酉年にちなんで「トリ」をたっぷり織り込んで述べさせていただきます。年賀状に書きましたように、今年は古希に当たります。平均寿命から言えば珍しくもありませんが、健康寿命としてはこれからが正念場と言えます。何のトリ柄もない小生ですが、笑顔を絶やさず、ゆトリをもって気ドリのない自然体で過ごしたいものです。


 できることなら、鳥瞰図あるいは、しっかりとした見トリ図に基づき道に迷うことなく、舵トリをしていきたいです。時に失敗をしても気をトリ直して打開策をトリ揃えるくらいの段ドリを確保しましょう。ひトリでは何もできませんが、英知を集め、大トリを狙うのも新春らしくていいですね。願わくば、一年に一度くらい鳥肌がたつような感動体験をしたいものです。


 さて、駄洒落はこのくらいにして、今年はどんな年になるのでしょうか。株式相場の格言では、「申酉騒ぐ」とされており、昨年に続いて、今年も更に大きな変化、激動が予想されます。政治と経済の強い相互作用により、想定外の出来事が多発することでしょう。


 アメリカではいよいよトランプ大統領の下で、連邦法人税の大幅引き下げ、積極財政主義による公共投資の増加が始動します。これに伴い、ドルの独歩高がユーロや円、元といった世界の為替市場にどのような影響を及ぼすか、あるいはドル高の持続性如何と相俟って日銀の金融政策も大きな影響を受けることになります。政治や安全保障面では、中東でのテロ・戦闘の激化や、南シナ海・北方領土での領有権を巡る中国・ロシアを巻き込んでの外交的な駆け引きが活発になります。


 また、年内に確実に実施されるフランスの大統領選挙やドイツにおける連邦議会選挙の結果次第では英国のEU離脱交渉の帰趨とともに排外主義、保護貿易主義が一挙に高まり、政治的、経済的な混迷・緊張が加速しかねません。


 一方、国内に目を転じても、安倍一強政権の下で経済の再点火が始まろうとしています。年金、医療等々社会福祉分野では間違いなく国民の負担が重くのしかかってきます。おそらく、その傾向は国民の大半が承知しているものと思われます。将来への不安が一掃されるのであれば、それを受け入れる覚悟はできていると言えなくもありません。若者の結婚観、安心して二人め、三人めを生み育てようとする意欲の前に大きく立ちはだかっているのが「将来不安」ではないでしょうか。


 幸いにして、円安ドル高の影響で、景気も穏やかな回復と継続が見込まれます。この好循環を確実なものにして、景気の底上げを図っていただきたいものです。そのためには、何よりも中小企業を元気にする財政、経済施策をタイムリーに実行していかなければなりません。


 また、大企業向けには、例えば200兆円を超える内部留保を効果的に活用すべく「アメとムチ」両面からの税制や成長戦略を策定し、将来に希望の持てる働き方改革、規制改革、地方分権の強化等、意欲的な政策を総動員してほしいと期待するものです。







 ≪ 和奏わかな・遼真りょうま通信 ≫


 和奏は先月のピアノのクリスマス会で、「風の谷のナウシカ」を弾きました。ほぼ暗譜の状態で、黒鍵もなんなく使いこなしている様はたいしたものです。普段、それほど練習しているようには見えませんので、集中して練習したらかなりのレベルに達するのではと、じいじはにんまりしております。


 片や、遼真も保育園の生活発表会において、ピアニカで「こぎつね・ジングルベル」を演奏しましたし、自分たちで考えたという創作劇を披露してくれました。絵を描くのが大好きになり、せっせと描いては説明してくれます。まだまだ小じんまりしているとはいえ、創造空間!がどんどん広がっているようです。





(平成29年1月6日  所長 橋本)   






                                


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