橋本博孔税務会計事務所

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令和元年7月号



 トピックス ~消費税率引上げ関連施策~


 国会が延長もなく閉幕し、いよいよ消費税率が10月1日より8%から10%へと引上げが確定しました。これを機会に改めて『消費税率引上げ関連施策』ついてご案内します。


 詳しくは当事務所にご相談ください。




 (1) 軽減税率への準備の促進

 

 消費税率が10%に引上げられるのと同時に、飲食料品や定期購読の新聞については税率を8%とする軽減税率制度が導入されます。軽減税率が円滑に実施されるために、準備促進に向けた取り組みを徹底するとされています。


【1】 レジ導入等への支援拡大
 
 中小の事業者を対象に、複数税率に対応したレジの導入や受発注システムの改修等については補助金を交付する補助金制度の拡充策が公表されています。
  ア.補助対象の拡大 複数税率に対応する券売機等が補助対象に追加されます。

イ.補助率の引上げ 費用の2/3以内であった補助率が3/4に引上げられます。

ウ.補助対象事業者の拡大 

  旅館・ホテル等の一部の事業者についても補助対象事業者となるように運用改善を行います。

【2】 軽減税率に関する相談窓口・Q&Aの充実等
   
 国税庁HPにおいて、軽減税率の適用に関する具体的な事例を含めたQ&Aが追加されます。


 (2) 需要平準化対策・景気下支え策
 


【1】 住宅の需要平準化に対する措置
  ア.住宅ローン控除の拡充

  消費税率10%が適用される住宅を令和2年末までに居住の用にされた場合ローン控除期間が3年間延長され13年間となります。

イ.直系尊属から住宅資金贈与を受けた場合の非課税制度の拡充

  平成31年4月から令和2年3月までに契約した住宅取得の場合

  3000万円(従来は1200万円)までの住宅資金贈与が非課税とされます。


ウ.税制以外の措置 


◎すまい給付金の拡充

令和3年12月までの引渡し・入居に限り一定額が国から給付されます。
消費税率10%が適用される住宅を取得した場合は年収775万円以下の方を対象に給付金対象が拡大されます。

◎次世代住宅ポイント制度
消費税率10%が適用される一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームをされた方(令和2年3月までの契約)に対し、様々な商品と交換できる30万円分のポイントを付与する制度が創設されます。


【2】 自動車の需要平準化に係る措置
   
 令和1年10月以後に新規登録した自動車は保有に係る税負担が軽減されます。



 (3) その他の消費活性化施策

 



【1】

中小小売業等に関するポイント還元

【2】 令和1年10月から令和2年6月までの9か月間限定で、中小小売業等において消費者がキャッシュレス決済を行う場合、5%(又は2%)のポイント還元がされる予定です。
【3】 低所得者・子育て世帯向けプレミアム付商品券の発行








所長のつぶやき・・・・・・


 早くも一年の折り返し点を迎えております。雨台風の影響もあり梅雨の真最中といったところです。


 先月末には大阪でG20サミットが開催されました。G7サミットが先進諸国の首脳会議であるのに対して、G20はブリックスを始めとした有力新興諸国が加わり地球的規模の意見交換、利害調整の場として存在感を高めてきております。日本での開催は初めてとなり、安倍総理の議長采配振りが注目されました。


 結果としては米中の貿易摩擦等も一時休戦に留まり、反保護主義を巡る対立は解けないまま実の少ないセレモニーで終了しております。とはいえ、世界の首脳が一堂に会して議論することそれ自体の重要性とともに、海洋プラごみの課題、GAFA等のデジタル課税に向けた各国の連携等、といった側面ではある程度の協調・前進が見出され、今後の実務協議に期待感を抱かせました。


 一方、トランプ大統領は早々に来年の大統領選挙に向けて再選を目指すことを表明しました。「アメリカファースト」が一層強調されることは明白であり、中国に加え、イランとの対立もいっそう激しさが増すことでしょう。我が国に対する農産物の輸出攻勢、自動車の輸入規制が一段と高まることも必至の状況です。(日本の参議院選挙への政治的配慮から、本格的な協議は9月以降のようですが。)


 なお、G20サミット直後に、トランプ大統領は電撃的に北朝鮮へ入境し、金委員長と会談するという離れ業をやってのけました!中身はともかく、流石の千両役者振りです。


 このほか、香港では逮捕した民主派人士を北京へ移送することを可能にする「逃亡犯条例」改悪への反発が全市民の3~4人に1人がデモに参加するという空前の盛り上がりを見せ、撤回を表明せざるを得なくなっております。このことは香港市民の心底からの危機感の現れであり、高度な自治を守り抜くという決意の表明です。習近平国家主席にとっては想定外の痛手になったのではないでしょうか。


 数年前の韓国での朴大統領糾弾のデモと言い、今回の香港市民の断固たる意思表示に対して、日本人の政治的敏感さの脆弱ぶりを如何に理解すべきでしょうか。民族性の違いがあるということの他、意外と日本では自由と民主主義が相当程度に定着している証左?とも評することができそうです。


 さて、その民主政治の検証の場として、いよいよ参議院選挙がスタートします。どうやら衆参同時選挙はなくなったというものの、国民の暮らしを如何に守り、更なる豊かさを保障する政策の実現をどの政党に託すか、ということでしょう。ここで、急遽一大争点に浮かび上がってきたのが、現在の年金支給水準では老後に2000万円不足するという(その為の適切な資産形成を呼びかけている点を含めた)金融庁の審議会の報告書に端を発した年金問題です。


 年金だけでは老後の生活が賄えないことは経済産業省の審議会でも公表(こちらでは2896万円の不足)されており、年金生活者も薄々は覚悟していましたが、改めて、その厳しい現実が突きつけられて、動揺が一挙に広がりました。残念なことに、政府・与党側は相変わらず「不都合な真実」から目を背け、自ら諮問した報告書を受け取らないという逃げの姿勢に終始しております。消費税の増税、年金、福祉、医療の他、働き方改革、憲法改正等、広範なテーマを巡り、参議院選挙という絶好の機会に幅広く議論がなされることを期待する次第です。










 ≪ 和奏わかな・遼真りょうま通信 ≫


 和奏は学期末試験に励んでいます。やはり中学生ともなると勉強への取り組みに真剣さが加わっているようです。隣の小学校から合流した生徒とも親しくなったようです。またプールが始まり、冷たい水も気持ちよかったとのこと。友達内ではHey!Say!JUMPの話題で盛りあがっているようですが、ここらあたりになると、じいじの出番はありません!?


 一方、遼真は人懐っこさの本領を発揮しているようで、お姉ちゃんの庇護がなくともクラスに溶け込んでいます。放課になるとドッチボールを楽しんでいるようです。夏休みには本格的な水泳練習をさせるべく、ばあばの方が張り切っております。夏休みが待ち遠しくなっている今日この頃です。





(令和元年7月1日  所長 橋本)   






                                


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