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橋本博孔税務会計事務所 〒453-0801 名古屋市中村区太閤3丁目3番12号 平野ビル3階 Tel: 052-451-8555 Fax: 052-451-8551 |
令和2年3月号 |
トピックス ~令和2年度税制改正大綱 消費課税~
所長のつぶやき・・・・・・ 3月の声を聞くと、例年でしたら「春を予感します」とか、「3寒4温」といった、温もりのある言葉が耳に心地よいのですが、今年に限っては、日本全国がなんとなく重苦しい雰囲気に包まれています。言わずと知れた新型コロナウイルスの猛威が経済、暮らしを揺さぶっております。最初に発症した中国での感染者数が事務所通信先月号では多めに表現したつもりの2万人を軽く突破し、7.8万人へと増大しております。死者の数もいずれ3,000人を超えることでしょう。中国以外でも世界中で50か国を上回り、感染者との接触が不明な市中感染者も出ているようです。 感染者数が韓国に次いで多い、日本でも遂に非常事態宣言とでも言うべき異例な措置が政府より発表されました。安倍政権が大きな賭けに出たといったところでしょうか。2月29日の朝日新聞朝刊の見出しでは「首相独断休校見切り発車」となっております。前日の衆院予算委員会では、一斉休校の理由として、「先手先手でやるべきだと今回判断し、全国一律とした」「極めて切迫した時間的制約の中で、最後は政治が全責任を持って判断すべきものと考えた」「(感染が)広がってからでは遅い」と語っております。 果たして、この言葉が実際に全うされるのか一抹(いや、大いにと言ったほうが良いかもしれませんが)の不安があるものの、政権の本気度が試されることになります。確かに、北海道のように全道的に感染者が拡大している状況では、週末の外出自粛要請を始めとした「緊急事態宣言」も説得力がありますが、いきなり僅か4日後の3月2日から全国の小中高を一斉休校にするという、いってみれば超法規的な宣言をすることが妥当であったか、今後の検証過程で、その当否が問われることになるでしょう。全国各地の様々な地域事情や家庭環境への配慮のないままでの強硬実施の影響が、まさに本日から現実のものとなります。 感染者の数がそれなりにある名古屋市でも、一律休校といった機械的な措置には従わず、家庭待機が困難な児童・生徒達は教員の責任で学校で預かる?(通常授業ではない対応のようです。)という試行錯誤が行われる模様です。保育園や病院を始めとする職場でのスタッフ不足からくる2次災害的な混乱が、却って社会不安を増幅するという悪循環にならないことを祈るばかりです。 一方、経済を取り巻く環境では既に甚大な被害状況が世界的にも、日本国内でも顕著になりつつあります。日本国内の状況に限っても、経済の先行きを占う「日経平均」もわずか1週間で2,000円を超える大幅な下落となっております。昨年の10月に消費税が飲食料品等を除いて10%に引き上げられた影響で現実の経済成長率の大幅な引下げ、マイナス成長という結果をもたらしており、この1~3月の見通しも更なる悪化を覚悟しなければなりません。 新聞やテレビのニュースをみても、観光地では閑古鳥が鳴いており、客よりも店員の方が多いといった現象が現実のものとなっております。観光地はいうまでも無く、これから、今や世界の工場となった中国でのサプライチェーンの寸断が日本の製造部門に波及して一段と経済活動の不振を余儀なくされそうです。今回の新型肺炎の災いが「パンドラの箱」を開けるという悪夢だけは杞憂に終わって欲しいものです。 なお、一つだけ、税理士業界にとって、朗報とでもいうべき取扱いが先週、国税庁から発表されました。今、佳境を迎えております所得税の確定申告に関する申告期限・納期限が1か月延長されることとなりました。東日本大震災等で採用された災害に伴う特例措置が、今回は全国一律で適用されます。かつて無い特例措置であり、ややほっとしているところです。とはいえ、気を引き締めて着実に後半の確定申告事務をこなしていきたいと考えております。 ≪ 和奏わかな・遼真りょうま通信 ≫ 二人とも、今週からの異例な授業環境に戸惑いを隠せておりませんが、なんとか切り抜けていってくれることでしょう。昨年でしたら、和奏は卒業式を控えており寂しい思いをしたかもしれませんが、自宅待機や学校での変則的な預かりに柔軟に対応できそうです。遼真も2年生になっておりますし、自宅学習に抵抗はなさそうです。それに、強い味方であるお姉ちゃんと二人での自宅待機となりますから、意外と心配することもなさそうです(希望的観測を含めてですが)。こうした経験の中で、家族や身内の絆が深まれば、「災い転じて福となす」という諺が実感できそうです。 (令和2年3月2日 所長 橋本) |